超微量フェノール類の吸光光度定量のためのテフロンフィルターチューブを用いるオンライン濃縮法

書誌事項

タイトル別名
  • On-line concentration method using Teflon filter tube for spectrophotometric determination of trace amounts of phenols.
  • チョウビリョウ フェノールルイ ノ キュウコウ コウド テイリョウ ノ タメ ノ テフロン フィルター チューブ オ モチイル オンライン ノウシュクホウ

この論文をさがす

抄録

フェノール類の定量には4-アミノアンチピリンとの反応を利用する吸光光度法がある.これは簡便な方法であるが,環境試料水の分析に利用するためには感度が不足している.そこで感度増加を目的に固相抽出法に相当するテフロン(PTFE)フィルターチューブ濃縮法を検討した.方法はFIAによった.あらかじめフェノール類と反応させ,生成したアンチピリン色素を含む試料溶液を流量1.6 ml min-1でテフロンフィルターチューブ(内径1 mm,長さ4.5 cm)に15分間流し,捕集した.チューブに濃縮後エタノールで溶離させ,測定波長510 nmで吸光度を測定した.反応pHは濃縮効率の関係から約7.3が最適であった.アンチピリン色素生成には試料溶液100 mlに対し,0.04% 4-アミノアンチピリンが0.35~0.75 mlで最大になった.本法による定量範囲は0.5~40 μg l-1であり,検出限界は0.04 μg l-1であった.感度はAmberlite XAD樹脂を濃縮材として利用する従来法に比較して18倍増加した.0.5 μg l-1での相対標準偏差は2.1% であった.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 52 (3), 171-177, 2003

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (4)*注記

もっと見る

参考文献 (22)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ