開発した看護用コンピュータ教材の有効性及び個人特性が教材評価に及ぼす影響

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タイトル別名
  • Influence of the effectiveness and individual characteristics of computer-education materials for nursing on education material evaluation
  • カイハツ シタ カンゴヨウ コンピュータ キョウザイ ノ ユウコウセイ オヨビ コジン トクセイ ガ キョウザイ ヒョウカ ニ オヨボス エイキョウ

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抄録

  コンピュータ教材活用や学習効果に関する報告は,年々増加してきているが,学習者の個人特性と看護用コンピュータ学習による理解度の関係や,個人特性が教材評価に及ぼす影響等を明らかにした報告は見当たらず,これらの関係を明らかにし,コンピュータ学習に関する今後の課題を示す必要があると考えた.<br>1)57名の看護学生にIDとパスワードを配布し,e–learning 前にはLocus of Control(LOC)尺度とコンピュータ不安尺度(CAS)の回答を,学習後には教材評価票に回答を求めた.<br>2)e–learning開始前後の学習得点の比較では,学習後の成果が認められたが,LOCの外的統制型と内的統制型では,学習効果に有意な差は認められなかった.<br>3)LOCとe–learningという特性との関係では,外的統制型の方が内的統制型よりも,コンピュータ不安の「嫌悪・回避」が有意に高かった.<br>4)LOCとコンピュータ不安が教材評価に及ぼす影響について,パス解析を行った結果,LOCの方がコンピュータ不安の「不安・嫌悪」よりも,教材評価への影響が強いことが示された.<br>5)また,コンピュータを嫌悪・回避するほど,不安・緊張と非効力感を持つ傾向が示され,これらのことから外的統制型の学生に対する教育的支援の必要性が示唆された.

収録刊行物

  • 医学教育

    医学教育 43 (5), 369-375, 2012

    日本医学教育学会

参考文献 (12)*注記

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