日本陸上競技における施設・用器具発達に関する史的考察

書誌事項

タイトル別名
  • A Historical Study on the Improvement of Track and Field Facility and Equipment in Japan
  • 日本陸上競技における施設・用器具発達に関する史的考察(資料)
  • ニホン リクジョウ キョウギ ニ オケル シセツ ヨウ キグ ハッタツ ニ カ

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説明

陸上競技の記録向上の一因に, 施設・用器具の開発が考えられ, 日本で刊行された文献を資料に, 技術史的な視点から研究を進め, 次の結果を得た. 施設のうちトラックの(1)形と大きさは, 大正中期に2心円から単心円, 300メートルから400メートルへと変わってきた. (2)直走路および曲走路の長さと幅は, 明治後期にも現行に近かった. (3)構造ではシンダー・アンツーカーに代わって, 昭和43年にタータン・トラックが登場した. 用器具の例として(1)ハードルでは昭和20年代前半に金属製で, しかも逆T字型からL字型となった. (2)棒高跳では昭和初年代前半に木箱がおかれ, 同30年代後半にグラスファイバー・ポールが出現した. このように施設・用器具の開発は, 雨・風など自然の悪条件による影響の軽減と競技者が試技しやすいことを目標に絶えまなく行なわれ, 大正中期から昭和初期(1920年代)にかけ, 発達の1つのピークがあったといえよう.

収録刊行物

  • 体育学研究

    体育学研究 19 (4-5), 217-227, 1974

    一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会

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