青年男女の身体組成, 最大酸素摂取量および2400m走

書誌事項

タイトル別名
  • MAXIMAL OXYGEN UPTAKE, BODY COMPOSITION, AND RUNNING PERFORMANCE IN YOUNG JAPANESE ADULTS OF BOTH SEXES
  • 青年男女の身体組成,最大酸素摂取量および2400m走〔英文〕
  • セイネン ダンジョ ノ シンタイ ソセイ サイダイ サンソ セッシュリョウ オ

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説明

本研究は, 身体組成から男女の持久能(VO_<2max>, 2400m走)について検討を加えることを目的として行なわれた. 被検者は39人の男子大学生と33人の女子大学生であった. これらの被検者はいずれも正課体育以外には定期的な身体運動を行なっていなかった.身体組成は密度法にて測定した. %fatは平均で男子は13.1%, 女子は21.6%であり, LBMは男子で53.86kg, 女子では41.59kgであった. VO_<2max>はトレッドミルによる負荷漸増法にて測定した. 男子では3.22l/min, 51.8ml/kg of wt/min, 59.7ml/kg of LBM/minであり, 女子では2.08l/min, 39.2ml/kg of wt/min, 50.0ml/kg of LBM/minであった. VO_<2max>はLBM 1kgあたりのVO_<2max>においても有意な性差があった. 男子のVO_<2max>は体重(r=0.702)よりもLBM(r=0.814)と高い相関係数を示し, 女子では逆にLBM(r=0.665)よりも体重(r=0.701)と高い相関係数を示した. 2400m走の所要時間とVO_<2max>, VO_<2max>/kg of wt/min, VO_<2max>/kg of LBM/minとの相関関係は男子ではいずれも有意であったが, 女子では有意ではなかった. 以上のように, 持久能には, 持久能の規定因子の一つであるLBMからみても, 性による差異のあることが明らかになった. これは運動中の脂肪組織の代謝量の違いのほかに, ランニングの技術の違いなどによってもたらされたものと考えられる.

収録刊行物

  • 体育学研究

    体育学研究 21 (6), 335-340, 1977

    一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会

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