高分子ケミカル・グラウト―主としてアクリルアミド系―

書誌事項

タイトル別名
  • Polymerizable Chemical Grouts
  • コウブンシ ケミカル グラウト シュトシテ アクリルアミドケイ

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抄録

「地球にプラスチックを注射する」と大きな話題を提供した薬液注入工法は,わが国の工学では珍しく外国一辺倒とならず, 土質学者, 土木技術者, 科学者の緊密な共同研究が効果を示し,現在ではすでに世界的水準を越えた部分の少なくないことは特筆すべきである。今日の日本には「繁栄の時代」という言葉があるように,工業化,主として重化学工業中心の発展により実を結んだが,消費地立地傾向が強まったため,東海道メガロポリス化の傾向は今や好むと好まざるとにかかわず急速に進行しつつある。その結果,大都市圏へ人口集中し,社会開発が追いつけず交通,上下水道,通信などの施設整備が急がれている。しかし,これらの大都市はいずれも河口のたい積層に発達し軟弱地盤が多い。しかも上記施設はいずれも地下に整備される結果地盤安定が必要となり,薬液注入工法は都市土木のラッシュのため今や開発段階より成長期に突入した。ケミカル・グラウトは現在わが国で世界に先駆けて大きく発展しようとしている。

収録刊行物

  • 高分子

    高分子 18 (7), 429-432, 1969

    公益社団法人 高分子学会

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