水性インクジェットインクの粘弾性挙動と単一緩和仮定による諸物理量の推定

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タイトル別名
  • Viscoelastic Behavior of Water-Based Inkjet Inks, and the Estimation of Viscoelastic Constants of the Single Relaxation Model
  • スイセイ インクジェットインク ノ ネンダンセイ キョドウ ト タンイツ カンワ カテイ ニ ヨル ショ ブツリリョウ ノ スイテイ

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説明

レオメーターでは測定し難い低粘度の水性インクジェットインクの粘弾性挙動を，従来と異なる新しい共振式粘弾性測定法により測定した。<br>測定対象は化学表面修飾型カーボンブラックインクに，樹脂粒子分散体を加えたインク系列，および溶解状態の水溶性樹脂を加えたインク系列である。<br>これらのインクの粘弾性挙動をより詳細に解析するために，粘弾性測定値から，単一緩和モデルの常数η∞，η，τ，Gを導出する方法を提案した。算出された各成分の系に対するη∞，η，τ，Gと粘度絶対値ηabと粘弾性位相角δの，温度依存性，および樹脂粒子，溶解樹脂の含有量依存性を吟味した。<br>樹脂粒子分散系では添加量の増加につれてη∞，Gが三次関数的に増加するが，樹脂溶解系では線形的に増加する。またτは，両系ともに添加量増加につれてほぼ線形的に減少する。樹脂粒子の添加はカーボンブラック粒子と類似にふるまうが，溶解樹脂は溶媒の性質を変化させる。本研究の理論と実験結果の前提となる共振式粘弾性測定原理を詳細に解説した。

収録刊行物

  • 色材協会誌

    色材協会誌 86 (3), 83-92, 2013

    一般社団法人 色材協会

参考文献 (3)*注記

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