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- 三代木 伸二
- 東京大学宇宙線研究所
書誌事項
- タイトル別名
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- A New Window to Observe the Universe—Gravitational Waves—
- ウチュウ オ カンソク スル アタラシイ マド ・ ジュウリョクハ
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抄録
<p>2015年9月14日に,史上初めて,アメリカの重力波望遠鏡LIGOが連星ブラックホールの合体からの重力波を検出しました。これは1915年にアインシュタインの一般相対性理論で予測された重力波を直接的に検証した偉業であるとともに,ブラックホール,及び連星ブラックホールがこの宇宙に存在することの直接的証明にもなっています。さらに2015年12月26日にも連星ブラックホールの合体からの重力波の信号が発見され,このような複数の検出により,非常に強い重力場における一般相対性理論の正しさが強く示唆され,重力波による全く新しい天文学が幕を切って落とされました。しかし,この歴史的な重力波の検出に至る道のりは極めて厳しく,キロメートルの基線長を持つレーザー干渉計重力波望遠鏡のその基線長の10−22の相対変化をとらえる性能を獲得するために,実に40年を超える努力がなされ,そして,重力波初検出後の今もなお,さらなる性能向上のための極限技術の開発が継続されています。本総説では,一般相対性理論における重力と重力波,重力波の波源,重力波望遠鏡の開発の歴史と様々な雑音対策,今回の重力波検出によって判明した内容,そして,将来の重力波望遠鏡計画について紹介します。</p>
収録刊行物
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- RADIOISOTOPES
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RADIOISOTOPES 66 (2), 61-75, 2017
公益社団法人 日本アイソトープ協会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204155760128
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- NII論文ID
- 130005332376
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- NII書誌ID
- AN00351589
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- ISSN
- 18844111
- 00338303
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- NDL書誌ID
- 027986031
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可