植物の傷害応答時におけるジャスモン酸類の代謝と移動

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タイトル別名
  • Translocation and Metabolism of Jasmonic Acids Responding to Wounding Stress
  • ショクブツ ノ ショウガイ オウトウジ ニ オケル ジャスモン サンルイ ノ タイシャ ト イドウ

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抄録

生理活性物質の代謝,移動,到達点での生理活性発現解析のために様々な手法が用いられ,研究が行なわれてきた.特に植物内での移動実験に関しては 14C などの放射活性なラベル体を用いた実験が多く見受けられるが,移動先での検出は多くの場合,放射活性を測定するのみであり,実際の化合物の化学構造については議論がなされていない.しかし,放射活性を有したまま化合物が構造変換を受け,移動した場合,上記の手法には限界がある.一方,昨今の質量分析機器の性能の向上は目覚ましく,迅速な微量物質の分析が可能になった.この技術を安定同位体ラベルされた目的化合物と組み合わせ,上記の問題解決を試みたので本稿で紹介したい.また,この技術を利用してジャスモン酸(JA)類の代謝経路に関わる酵素の単離精製に至った経緯もあわせ紹介する.

収録刊行物

  • 化学と生物

    化学と生物 47 (11), 756-763, 2009

    公益社団法人 日本農芸化学会

参考文献 (53)*注記

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