記憶形成とアップデートのメカニズム

DOI Web Site Web Site 参考文献41件
  • 喜田 聡
    東京農業大学応用生物科学部バイオサイエンス学科

書誌事項

タイトル別名
  • Mechanisms for Formation and Update of Memory
  • キオク ケイセイ ト アップデート ノ メカニズム

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抄録

記憶のメカニズムと表現されると，最先端の研究とイメージされるかもしれない．しかし，記憶研究の歴史は古い．長期記憶を形成するための「固定化」の概念が提唱されてから，すでに100年以上が経過している．すなわち，セントラルドグマが登場するはるか昔から研究が進められていたわけである．そのため，記憶研究の用語は，もともと心理学領域のものであり，生物学の言葉で説明しきれず，いまだ抽象的にしか表現できないものも数多い．したがって，記憶メカニズムの生物学的研究では，文学的に描写された現象をいかに現代生物学の言葉に置き換えるかが課題である．この挑戦は手強いものの，魅力的でもある．この観点に立って，本稿をご覧いただきたい．

収録刊行物

  • 化学と生物

    化学と生物 51 (2), 81-89, 2013

    公益社団法人 日本農芸化学会

参考文献 (41)*注記

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