シロイヌナズナ根形成に必要なチロシン硫酸化ペプチドシグナル

  • 松林 嘉克
    自然科学研究機構基礎生物学研究所細胞間シグナル研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Tyrosine Sulfated Peptides Required for Root Development in <i>Arabidopsis</i>
  • シロイヌナズナ根形成に必要なチロシン硫酸化ペプチドシグナル : 翻訳後修飾に着目して新しいホルモンを探す
  • シロイヌナズナ コン ケイセイ ニ ヒツヨウ ナ チロシン リュウサンカ ペプチドシグナル : ホンヤク ゴ シュウショク ニ チャクモク シテ アタラシイ ホルモン オ サガス
  • Tyrosine Sulfated Peptides Required for Root Development in Arabidopsis
  • 翻訳後修飾に着目して新しいホルモンを探す

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抄録

ペプチドホルモンの翻訳後修飾はその生理活性に大きな影響を及ぼす.したがって,翻訳後修飾酵素の遺伝子を破壊すると,その支配下にあるすべての修飾ペプチドホルモンが正常につくられなくなり,結果的にそれらの欠損の総和が表現型として現れる.このことに着目すると,新しい未知のホルモンを見つけ出すことも可能になる.このアプローチで見いだされた新しいチロシン硫酸化ペプチド,root meristem growth factor (RGF) ファミリーは,根端の静止中心細胞や最内層のコルメラ細胞で特異的に発現しており,根の幹細胞維持に関与する転写因子PLETHORAの発現を制御していることが明らかになっている.オーキシンの濃度勾配を中心として考えられてきた根の形態形成機構に,新たな制御因子として加わったRGFについて紹介する.

収録刊行物

  • 化学と生物

    化学と生物 51 (2), 98-103, 2013

    公益社団法人 日本農芸化学会

参考文献 (21)*注記

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