市販はつ酵乳中の乳酸菌検出培地の検討

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  • Investigation on a Medium for Measuring Lactic Acid Bacilli in Fermented Milk (Original Material)

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抄録

幼児期の鉛中毒がなおった後の腎臓機能<BR>今日, 自動車交通量の増加に伴つて排ガス中の鉛による大気汚染が注目されてきた。工場などにおける高濃度曝露と異なり, 低濃度であるため身体への影響は未解決の問題となつている。Lloyd B. Tepper [Arch. Environ. Health; 7 (1), 76, 1963] は鉛中毒患者に病気恢復後に腎臓障害を誘発する例が多いことに注目し, 鉛と腎臓機能の関係について検討した。<BR>ボストンの3つの主な病院のカルテから20-35年前幼児期に鉛中毒にかかつたことがはつきりしている165名を抽出し, そのうち139名について検討出来た。その後の経過において腎臓病になつた人は1名で, 他はbene neoplasia, 蔓延性筋萎縮, リューマチ性心疾患, 膵臓癌, 中枢神経系異常が多かつた。更に, この中からポストンに近い人42名について腎機能スクリーニング。テストを行なつた。(1) 尿沈澱物: 血尿・膿尿は認めず, (2) クレアチニン・クリアランス: 男子11ml/min, 女子115ml/min (3) 尿濃度: 粘度を測定し1, 052mOsm/liter, (4) 尿中蛋白: 12例は63ng/hr, 30例は2-3mg/hr, (5) 尿中細菌: 陰性, (6) PSP排出テスト: 最初の15分間で39, 4%でいずれの項目も正常との差は殆んどなかった。この結果からは慢性腎臓病は幼児期の鉛中毒の続発症であることは示されなかつた。しかし, Nye (1929年) は34人の腎臓病患者中29人は幼児期に鉛中毒にかかり, それによる腎機能不全が発展したものであることを指摘, Hendersmは1915-1935年の間に鉛中毒になつた401名は, 死亡者165名中101名は腎障害, 存命者187名中20名は蛋白尿, 高血圧であつたことを指摘している。又, MathewsonはQueeuslandの15-30才の慢性腎臓病患者はSydneyの9倍もあり, 死亡者の骨中鉛は他の地域のものより明らかに高いと報告している。<BR>このように鉛と腎臓機能との関係は明白ではないが, 鉛による空気汚染が増していることと関連して注意を要する問題である。

収録刊行物

  • 生活衛生

    生活衛生 7 (5), 195-200, 1963

    社団法人 大阪生活衛生協会

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