摩擦試験による静電植毛加工品の 植毛強さ評価とその問題点

  • 宇井 剛
    地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター城東支所
  • 長谷川 孝
    地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター城東支所
  • 殿谷 保雄
    地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター城東支所

書誌事項

タイトル別名
  • Relevance of Flocking Strength Evaluation of Electrostatically Flocked Products with Friction / Abrasion Test
  • マサツ シケン ニ ヨル セイデンショクモウ カコウヒン ノ ショクモウ ツヨサ ヒョウカ ト ソノ モンダイテン

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抄録

<p><tt>静電植毛加工は,加飾や機能付与を目的として多くの製品に用いられている.しかし静電植毛加工品の植毛強さ評価の公定法は</tt>JIS L 1084<tt>「フロック加工生地試験方法」だけである.この規格は,フロック加工をした織物,編物など生地の試験方法について規定され,摩擦試験機を用いて評価を行う.本研究では,樹脂フィルムを用いた静電植毛加工品の植毛強さ評価の妥当性について検討を行った.フロックの長さに着目し,</tt>0.3<tt> </tt>mm<tt>,</tt>0.5<tt> </tt>mm<tt>,</tt>0.8<tt> </tt>mm <tt>の製品で試験した.その結果,摩擦試験によって植毛強さを評価できたのは,</tt>0.3<tt> </tt>mm <tt>だけであった.フロックが摩擦子を浮き上がらせる,又は摩耗子と接着層の間のフロックが滑面と成るのが見られた.このことから摩擦試験機を用いて静電植毛加工品の植毛強さを評価する時は,長いフロックが緩衝作用を発揮して,植毛強さの評価値を見かけ上増大させることがある事がわかった.</tt></p>

収録刊行物

  • 繊維製品消費科学

    繊維製品消費科学 59 (4), 293-296, 2018

    一般社団法人 日本繊維製品消費科学会

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