ジメタクリレートの重合反応に関する研究(1)

書誌事項

タイトル別名
  • The Polymerization Reaction of Dimethacrylates (1)
  • -等温バルク重合I-
  • - Isothermal Bulk Polymerization I -

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説明

ジメタクリレートの重合反応とモノマーの構造との関係を示差走査熱量計を用いて検討した.<br> 実験に用いたジメタクリレートはエチレングリコール系ジメタクリレート5種, アルキレングリコール系3種, ウレタンジメタクリレートおよびBis-GMAである.重合反応は密封型アルミニウムパン中で等温的に70°, 80°, 90°, 100°および110℃の温度で行った.<br> ジメタクリレートの等温バルク重合における発熱曲線は1〜3個の発熱ピークからなり, 発熱曲線から求めた重合速度および重合率は重合温度の上昇に伴って増大した.<br> エチレングリコール系ジメタクリレートの重合速度や重合率はモノマーの構造に関係し, 重合速度は官能基間の鎖の長さが減少する程増大し, 重合率は鎖の長さが増加する程増大した.しかし, アルキレングリコール系ジメタクリレートでは本実験においてはその様な関係は明瞭ではなかった.<br> UDMAの重合速度はすべての温度において他のジメタクリレートより大きく, ノナエチレングリコールジメタクリレートの重合率はすべてのジメタクリレートの中で最高であった.<br> Bis-GMAは重合速度, 重合率ともに最小であった.

収録刊行物

  • 歯科材料・器械

    歯科材料・器械 4 (5), 504-510, 1985

    一般社団法人 日本歯科理工学会

被引用文献 (2)*注記

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