書誌事項
- タイトル別名
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- On Adhesive and Mechanical Properties of Dental Cements
- -温度依存性-
- - Thermal Influence -
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説明
総体的に全てのセメントの圧縮強さとせん断接着強さとの関係をみてみると, その間に相関性があるとはいえないが, レジン系セメントでは個々についての相関性は認められる.<br> レジン系セメントは耐熱性が低く, 圧縮強さはPMMA系のものでは, 37℃と60℃での測定値は23℃で測定した値のそれぞれ約46%と約18%, コンポジットレジン系では85%と78%であり, 接着強さでもそれぞれ前者が95%と65%, 後者が84%と76%に低下する.<br> 従来型のセメントでは, リン酸亜鉛セメントを除き, ポリアクリル酸を液成分とするカルボキシレートセメント, グラスアイオノマーセメントでは, ともに, 37℃, 60℃での圧縮強さは, それぞれ23℃での値の約95%, 70%に低下するが、接着強さの低下はほとんどない.<br> しかし, 高温での値であっても, その接着強さの絶対値はレジン系セメントの方がはるかに大きい.<br> 以上のことから, 1. 歯科用セメントの性状試験は, 室温でなく, 口腔内温度に近い37℃での試験が行なわれるべきである. 2. レジン系セメントの経時的な接着強さの低下因子の一つに耐熱性不足があげられる. の2つのことを推論した.
収録刊行物
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- 歯科材料・器械
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歯科材料・器械 4 (5), 543-550, 1985
一般社団法人 日本歯科理工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204210197760
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- NII論文ID
- 110002988188
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- ISSN
- 21884188
- 02865858
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可