樹幹における熱収支の検討

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タイトル別名
  • A study on the heat balance at tree stem
  • ジュカン ニ オケル ネツ シュウシ ノ ケントウ

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抄録

緑化における工事・管理の中心となる樹木生育評価には従来から科学技術庁資源調査会によるランク評価法が用いられてきた。しかし,この活力度評価法は個人差等が生じ易く経年性や地域性等に問題があった。そこで,客観的な数値として表現できる新しい活力度が必要となり,蒸散活動に伴い樹幹を流れる樹液が樹幹外部の温熱環境からの影響を受け温度が変化する度合いにより活力度評価を行う樹幹温変化率を既報(小澤・小林,1999)により提案した。本研究では,生育良好木・不良木の樹幹における純放射,樹幹内部の温度変化を測定し,それらから樹液流量等を推定した。その結果,気温等の温熱環境が等しく蒸散活動が活発な時期であれば,樹幹温度から算定される樹幹温変化率によって,蒸散作用により示標される樹木活力度がほぼ判定でき,また,樹幹温変化率の生理的な意味が明らかとなった。

収録刊行物

  • 森林立地

    森林立地 45 (2), 75-80, 2003

    森林立地学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (18)*注記

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