2階建てオープンバスから見た都市景観の分析

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タイトル別名
  • Analysis of the urban landscape visible from open double-decker buses
  • 2カイダテ オープンバス カラ ミタ トシ ケイカン ノ ブンセキ

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抄録

世界の観光地で活躍している2階建てオープンバスは、屋根がなく、視点が高い場所に位置する特徴から、歩行や自動車とは異なった景色を楽しむことができる。本研究では、様々な都市で適用できるように、数理的モデルを用いて、2階建てオープンバスからの景観評価を次の二つの観点を用いて行った:(1)街並み全体を「面」で眺め、その構成要素を徒歩の場合と比較することで、どれだけ「非日常的な景色」が見られるか。(2)東京スカイツリーなど街並みの中の「点」に注目し、バス移動に伴い変化する視線方向を分析することで、首振りによる「視対象の見やすさ」がどう変化するか。主要な分析結果は以下の2つである:(1)高い視点場を持つ2階建てオープンバスは走行車線を工夫することで、効果的な非日常的な景色を演出できる。(2)進行方向の決まっているシークエンス景観であることから、カーブでの首振りが観光スポットへの注目の妨げになる。以上より、複数車線を持つ、カーブの少ない観光都市は2階建てオープンバスの導入に適しているといえる。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 46 (3), 385-390, 2011

    公益社団法人 日本都市計画学会

参考文献 (10)*注記

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