東北地方太平洋沖地震津波による海岸林の被災分析と文化的景観の特質に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • A study on the damage of the coastal forest caused by the 2011 off the Pacific coast Tohoku Earthquake , and the relation to Cultural Landscape
  • 東北地方太平洋沖地震津波による海岸林の被災分析と文化的景観の特質に関する研究 : 宮城県仙南平野岩沼市沿岸部を対象として
  • トウホク チホウ タイヘイヨウオキ ジシン ツナミ ニ ヨル カイガンリン ノ ヒサイ ブンセキ ト ブンカテキ ケイカン ノ トクシツ ニ カンスル ケンキュウ : ミヤギケンセンミナミヘイヤ イワヌマシ エンガンブ オ タイショウ ト シテ
  • A case study of the coastal zone, Iwanuma city, Sen-nan alluvial flats in Miyagi prefecture
  • 宮城県仙南平野岩沼市沿岸部を対象として

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抄録

本研究は、東北地方太平洋沖地震津波の中で残存した海岸林について分析を行い、その理由を学術的に解明することにより、減災という国土保全の目標に対して「回復力の高い」海岸地域形成のための知見を得ることを目標としたものである。津波と海岸林については、海岸工学等において多くの研究が行われているが、本研究は、海岸林が厳しい自然環境と人間の協働により形成されてきた“文化的景観”であるという視点に着目し、新たな分析の手法の開発を目指したものである。対象地域は、宮城県仙南平野であり、伊達藩以来、継承されてきた海岸林が分布していた。研究の方法は、海岸地域の微地形、土壌、植生と土地利用の歴史的変遷を重ね合わせ、文化的景観ユニットの抽出を行った。同時に残存林の植生調査を行い、森林の実態を明らかにした。これらの調査・分析と、国土地理院による5mメッシュのDEMによる標高、海岸からの距離に基づき、津波被害との相関を分析した。この結果、文化的景観ユニットと津波による海岸林の残存率には、高い相関があることがわかり、方法論の有効性が確認された。また、海岸林の造成、再生の方法についても、具体的知見を提示した。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 48 (3), 1005-1010, 2013

    公益社団法人 日本都市計画学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (5)*注記

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