光重合法によるアーチ型審美矯正ワイヤーの開発

  • 豊泉 裕
    北海道大学大学院歯学研究科口腔機能学講座歯科矯正学分野
  • 亘理 文夫
    北海道大学大学院歯学研究科口腔健康科学講座物性歯科理工学分野
  • 今井 徹
    おびひろアート矯正歯科
  • 小林 雅博
    千葉工業大学工業化学科
  • 山方 秀一
    北海道大学大学院歯学研究科口腔機能学講座歯科矯正学分野
  • 飯田 順一郎
    北海道大学大学院歯学研究科口腔機能学講座歯科矯正学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Development of Arch Form Esthetic Orthodontic Wires by Light Polymerization

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説明

開発中の生体親和性に富むCaO−P2O5−SiO2−Al2O3(CPSA )ガラス繊維とポリマーマトリックスとの複合による審美繊維強化プラスチック型(FRP)矯正ワイヤーの臨床応用にはアーチ形状が必須であるが,従来の熱間引抜法では直線形状に限定される.本研究では作製法として光重 合法を採用し, マトリックス材にウレタンジメタクリレート(UDMA )レジンを用いて既製の金属ワイヤーを原型 とするアーチ型FRPワイヤーを試作し,形状寸法の検討および機械的特性についての評価を行った.試作ワイヤーのアーチ 幅径は原型に対し0.1〜0.2 mm(前方),0.4〜0.7 mm (後方)の減少,断面寸法はほぼ一定 (0.47〜0.48mmφ) で あ り,成形体は良好な寸法精度を示した.また,曲げ試験からガラス繊維体積分率を10〜60% と変化させることによりヤング率を5〜40GPaに可変できることが示された.アーチ型の実現はFRPワイヤーの臨床への適用に寄与するものと考えられる.

収録刊行物

  • 歯科材料・器械

    歯科材料・器械 21 (5), 271-277, 2002

    一般社団法人 日本歯科理工学会

参考文献 (26)*注記

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