リング試験片による破壊靱性値の測定
書誌事項
- タイトル別名
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- Fracture Toughness Measurement using a Ring Specimen
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説明
臼歯部コンポジットレジンのような脆性材料の破壊様式を評価する最も適切な方法は, 破壊靱性値を用いることである.近年, 著者らはリング試験片を使用した新しい破壊靱性値測定法を開発した.この研究の目的は, リング試験片の特徴を述べるとともに, 3種市販臼歯部コンポジットレジンの破壊靱性値を測定することである.リング試験片は, 疲労予亀裂の導入とその長さの制御が容易である.さらに, 相対亀裂長さ0.58≦(a+Ri)/Ro≦0.76の比較的広い範囲で応力拡大係数が一定であるため, 亀裂長さの正確な測定が不要である.破壊靱性値は, オクラシン(1.87±0.07MPam1/2)が, クリアフィルフォトポステリア(1.52±0.03MPam1/2)とP-50(0.88±0.05MPam1/2)と比較し最も高い値を示した.また, CV%の平均は2.7%と非常に安定した値が得られた.以上よりリング試験片による破壊靱性値測定は, 信頼性, 再現性があり極めて正確な方法であることが示めされた.
収録刊行物
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- 歯科材料・器械
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歯科材料・器械 10 (6), 779-787, 1991
一般社団法人 日本歯科理工学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204212761216
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- NII論文ID
- 110002997380
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- ISSN
- 21884188
- 02865858
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可