津波災害復興における流域を単位とする緑地環境の特質に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • A study of characteristics of open spaces for the reconstruction of tsunami-suffered area based on watershed unit
  • 津波災害復興における流域を単位とする緑地環境の特質に関する研究 : 宮城県仙南地域を対象として
  • ツナミ サイガイ フッコウ ニ オケル リュウイキ オ タンイ ト スル リョクチ カンキョウ ノ トクシツ ニ カンスル ケンキュウ : ミヤギケンセンミナミチイキ オ タイショウ ト シテ
  • A case study of Sennan region, Miyagi Prefecture
  • 宮城県仙南地域を対象として

この論文をさがす

抄録

本研究では、東日本大震災で被災した沖積平野において、小流域を単位として緑地環境の特質を明らかにすることを目的とし、宮城県仙南地域を対象として研究を行った。研究方法として、まず小流域及びその一階層上位の中流域を作成した。次に、自然資源の把握のため植生自然度、バイオマスエネルギー転換量、農地割合を分析した。さらに、東日本大震災との関連で災害履歴を分析した。また、歴史文化資源の分析を行った。これらの分析を通して流域を類型化し、考察を行った。結果、以下の点が明らかになった。まず、対象地域を流域に分割したとき、奥山、里山、低平地集落、沿岸部という四層構造、または奥山の無い三層構造になっていることが明らかになった。次に、小流域からみた緑地環境が森林資源と農地割合を分析項目に入れることで、更に区分でき、それにより奥山、里山、低平地などの各層に関して小流域の観点からどこを保全するかなどに関して示唆出来た。以上、対象地において丘陵地の集水域だけでなく低平地の非集水域、沿岸域までを包括した緑地環境の分析の枠組みとして、小流域を単位として緑地環境の特質を捉えて分類出来ることが明らかになった。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 48 (3), 555-560, 2013

    公益社団法人 日本都市計画学会

参考文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ