幕末・明治期の横浜旧居留地・外国人遊歩道における文化的景観に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • The Cultural Landscape at the Foreigners Promenade in the Yokohama Colony in the End of Edo Era and Meiji Era
  • 幕末・明治期の横浜旧居留地・外国人遊歩道における文化的景観に関する研究--「横浜写真」・「横浜絵葉書」を用いた景観分析を通して
  • バクマツ メイジキ ノ ヨコハマ キュウ キョリュウチ ガイコクジン ユウホドウ ニ オケル ブンカテキ ケイカン ニ カンスル ケンキュウ ヨコハマ シャシン ヨコハマ エハガキ オ モチイタ ケイカン ブンセキ オ トオシテ
  • 「横浜写真」・「横浜絵葉書」を用いた景観分析を通して
  • Based on a Research of Sceneries in Yokohama Picture and Yokohama Post Card

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抄録

横浜における居留地文化が花開いた幕末明治期の景観について、外国人遊歩道を中心に「横浜写真」・「横浜絵葉書」を用いて分析を行ない、以下の3つの結論を得た。第一に、外国人遊歩道沿いの空間では、10種の景観構造が見られた。それらは、地理的特徴により川と街並を臨む「川辺の景観」、岬と海を臨む「海辺の景観」、崖の上から見晴らし、下からは見上げる「崖線の景観」、谷戸を見通す「谷戸の景観」、丘の上の広がりを臨む「丘の景観」の5つに分けられた。第二に、それら全ての景観構造において、崖線という地形的要素が、景観の空間的構造や視覚的構造を大きく規定していることがわかった。そして、崖線の上下の空間や、崖線が川や海と接する空間において、社寺等の名所が存在し、また、居留地時代には、多くの公園や射撃場等の屋外施設がつくられた。第三に、外国人遊歩道では、景観が崖線や水辺を転換点として変化しており、単に余暇を過ごす場や社交の場などの文化的施設が連なるだけでなく、景観がダイナミックに展開する豊かなパークウェイであることがわかった。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 43.3 (0), 541-546, 2008

    公益社団法人 日本都市計画学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (23)*注記

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