住民団体と地域遺産制度への取り組みの関係

書誌事項

タイトル別名
  • The relationship between community groups and the use of Preservation Systems for Local Heritage
  • A case study of the Heritage Preservation System In Tono city
  • 岩手県遠野市遠野遺産認定制度を事例として

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説明

本研究の目的は、岩手県遠野市の遠野遺産認定制度を事例とし、住民団体と地域遺産制度への取り組みの関係を明らかにすることである。そのため、1. 遠野遺産の特徴、2.住民団体の遠野遺産認定制度への取り組みの傾向、3.住民団体による具体の取り組みを把握した。結果、遠野遺産の種類は風致や建造物が多く、特に、建造物は神社の社殿等、風致は神社の社殿・ご神木・民俗芸能を1件とするように、信仰や伝承に関連する対象が多くみられた。また、それらは生活領域と生活領域周辺に多かった。推薦した住民団体は、地域づくりを目的とした地域づくり連絡協議会と、自治を行なう自治会が多かった。対象となった遠野遺産の性格に違いはあまりみられないが、推薦の継続性や認定後の補助金利用には違いがみられた。加えて、市内3地域の住民団体の具体の取り組みの比較からは、3地域における同種の住民団体による補助金利用と遠野遺産への評価にやや共通点がみられた。遠野市の住民団体は、その種類が異なっていても、同じ対象を推薦する傾向にあるが、推薦の傾向や認定後の補助金を利用した保護活動には違いがみられ、それは団体の目的や活動内容によると考えられる。

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 52 (3), 1206-1211, 2017-10-25

    公益社団法人 日本都市計画学会

参考文献 (3)*注記

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