抗凝固療法により門脈血栓が消退し,食道静脈瘤が消失した1例

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  • A CASE OF ESOPHAGEAL VARICES FOLLOWING PORTAL VEIN THROMBOSIS THAT DISAPPEARED AFTER ANTICOAGULANT THERAPY FOR THROMBOSIS

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抄録

83歳,女性.腹水貯留で来院.肝腫瘍なく,肝機能,凝固能もほぼ正常で,HBs抗原,HCV抗体ともに陰性であった.腹水穿刺細胞診はclassIで,培養も陰性であった.上部消化管内視鏡検査(EGD)にて,LmF2CbRC1の食道静脈瘤を認めた.腹部造影CT検査および腹部カラードップラー超音波検査(CD-US)にて,門脈本幹に血栓を認めた.門脈血栓に対して低分子ヘパリンおよびワルファリンカリウムによる抗凝固療法を開始した.利尿剤の併用で,腹水は消失し,約1カ月後のCD-USで門脈血栓は消失していた.食道静脈瘤に関しては無治療で経過観察したが,約1年後のEGDでは消失しF0CwRC0となっていた.

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