早期胃癌の治療方針に対する術前生検診断の診断能と最適生検個数の検討

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  • PERFOMANCE OF BIOPSY-BASED PREOPERATIVE PATHOLOGICAL DIAGNOSIS AND OPTIMAL NUMBER OF BIOPSY SPECIMENS FOR THE DIAGNOSIS OF EARLY GASTRIC CANCER

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抄録

【目的】術前生検診断と術後病理診断の乖離の現状を把握し,採取生検個数の組織診断率向上への寄与を検討する.【対象と方法】2004年1月から2010年7月までの間,ESDもしくは外科的切除が行われ,病理学的検索が可能であった1,330病変(早期胃癌1,083病変,胃腺腫247病変)を対象とし,術前生検診断と術後病理診断を比較し,生検個数別の診断能を比較した.【結果】それぞれの生検診断における術後病理診断との乖離例の頻度と傾向が明らかとなった.生検個数を1個から2個に増やすことで診断率の向上を認めたが,3個以上に増やすことで有意差は認めなかった.【結語】術前生検診断は治療法選択の一助となる一方で,内視鏡所見を十分に加味した慎重な臨床的対応が重要である.また,生検個数は2個が妥当であり,不必要に生検個数を増やすことは組織型の診断能の向上に寄与せず,時には診断的ESDも考慮すべきと考えられた.

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