海中の顕花植物 <i>Zostera marina</i> の細胞壁成分, 特にペクチン質について

書誌事項

タイトル別名
  • Cell Wall Constituents, Especially Pectic Substance of a Marine Phanerogam <i>Zostera marina</i>
  • 海中の顕花植物Zostera marinaの細胞壁成分,特にペクチン質について〔英文〕
  • カイチュウ ノ ケンカ ショクブツ Zostera marina ノ サイボウヘキ セイブン , トクニ ペクチンシツ ニ ツイテ エイブン
  • Cell wall constituents, especially, pectic substance of a marine phanerogam Zostera marina

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説明

Zostera marina (アマモ) は種子植物であるから, その細胞壁多糖類は陸上の種子植物と同じような構成であるはずである. しかしこの植物が海藻と同じ環境に生育していることから考えると, 海藻のものに似ているところがあるかも知れない. その辺を明らかにしようとして細胞壁多糖類の化学分析をおこなった.<br>その結果, 陸上植物の場合と大体同じく, セルロース,ヘミセルロース,ペクチン質が主成分であった.また, このペクチン質のカルボキシル基は, 陸上植物の場合とは異なりエステル化度はきわめて低く, リンゴなどのペクチンのおおよそ1/4程度であった. その上に, 陸上植物と全く異なり, 約 7% のエステル結合と推定される硫酸が存在することが見出されたので, この植物のイオン吸収の機構に関連して, この事実の考察をおこなった.

収録刊行物

  • 植物学雑誌

    植物学雑誌 79 (938), 422-426, 1966

    公益社団法人 日本植物学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (4)*注記

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