書誌事項
- タイトル別名
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- Shallow crustal structure and Pliocene-Quaternary tectonics of the Itoigawa-Shizuoka Tectonic Line and its surroundings, central Japan(<Special Issue>the deep structure and tectonic processes of inland basins, central Japan)
- 糸魚川-静岡構造線とその周辺地域の浅部地殻構造と鮮新世-第四紀テクトニクス
- イトイガワ-シズオカ コウゾウセン ト ソノ シュウヘン チイキ ノ センブ チカク コウゾウ ト センシンセイ-ダイシキ テクトニクス
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説明
中部山岳地域には伊那谷断層帯や糸魚川-静岡構造線断層帯が存在し,これらは日本列島の内陸活断層の中で中央構造線と並んで最も高い活動度を示す.本稿では,両断層帯の地下構造を明らかにすることを目的として実施された反射法地震探査と重力探査の成果の一部を紹介し,中部山岳地域のテクトニクスに関する推論を述べた.糸魚川-静岡構造線断層帯は塩嶺峠付近を境に,北と南でその性状が大きく異なる.(1)塩嶺峠より北では,主断層面は東傾斜である.これは中新世のリフト西縁を画す正断層を起源とし,鮮新世以降逆断層すべりと左ずれが起こっている.長野盆地東縁断層はこのリフトの東縁に生じた層面すべり断層である.(2)塩嶺峠以南では,主断層は一貫して西傾斜となる.すべりの方向は走向方向に変化し,諏訪湖東岸では正断層すべりが,茅野から富士見では左ずれが,白州より南では逆断層すべりが卓越する.諏訪-富士見間では,同断層帯に沿って,鮮新世以前に活動があった証拠は認められない.(3)御勅使川-甲府盆地北部側線に沿う探査の結果では,下円井-市之瀬断層は低角で西に傾斜しており,深部では糸魚川構造線に収斂するものと解釈される.両断層は中新世に付加した火山弧起源の物質(巨摩層群)を挟んで全体として覆瓦構造を成しているので,下円井-市之瀬断層は中新世における沈み込み帯の一部が再活動したものと考えられる.(4)松本から富士見の間では,逆断層とその上盤側を併走する左ずれ断層とが存在し,すべり分配現象が顕著に認められる.地下構造探査の結果,すべり分配は表層現象であり,地表で併走する2列の断層は地下浅部(0.5〜2km)で収斂し,それより深部では,傾斜する断層面上で斜めすべりが生じていると解釈される.このことは,本断層帯が現在の広域応力場に完全には適合していないこと,したがって断層面の強度が小さいことを意味する.
収録刊行物
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- 地球科学
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地球科学 69 (1), 9-29, 2015
地学団体研究会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204234498560
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- NII論文ID
- 110009910419
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- NII書誌ID
- AN00141269
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- ISSN
- 21897212
- 03666611
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- NDL書誌ID
- 026056764
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可