オートケラトメーターと前眼部OCTによる角膜乱視の比較

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  • Comparison of Corneal Astigmatism Assessed by Auto Keratometer and Anterior Segment Optical Coherence Tomography

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【目的】オートケラトメーター(以下ケラト)と前眼部OCTによる角膜前後面計測値から計算される角膜乱視を比較すること。<br>【対象及び方法】対象は角膜乱視 1.0D以上の直乱視40眼、倒乱視122眼である。ケラトと前眼部OCTによる角膜前・後面の解析を行った。<br>ケラトの乱視量と、前眼部OCTの角膜前後面計測値から計算される値(Real)の乱視量の関係と、後面乱視量との関係を検討した。倒乱視は、後面を直・斜・倒乱視に分けて検討した。また、ケラトと前眼部OCTでの強主経線軸の差を比較した。<br>【結果】ケラトとRealの乱視量の相関係数は、前面直乱視ではr=0.887、前面倒乱視はr=0.845であった(いずれもp<0.01)。乱視量の差(ケラト-Real)は、直乱視群では平均0.38Dでケラトが高値を示し(p=0.016)、倒乱視群では-0.02Dで有意差は認めなかった(p=0.441)。倒乱視を後面乱視別の3群に分けた結果、いずれもケラトとRealの乱視量に差は認められなかった。ケラトの乱視量と後面乱視量は、直乱視群で有意な相関を認め(p<0.001、r=0.68)、倒乱視群では相関を認めなかった。前面直乱視症例では全てが後面倒乱視であったが、前面倒乱視症例では後面は直乱視22%、斜乱視19%、倒乱視59%であった。乱視軸は直乱視で30%、倒乱視で24%がケラトとRealの間に6°以上の差を認めた。<br>【結論】前面直乱視では角膜後面による比較的系統的な補正がきいているが、前面倒乱視では角膜後面の影響は系統的ではないため、個々の測定が必要である。

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