角膜形状解析装置による角膜前面乱視、後面乱視の検討

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  • Comparison Between Anterior and Posterior Corneal Astigmatism by Scheimpflug Topographer

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【目的】角膜前面乱視、角膜後面乱視の関係について検討を行った。<br>【対象および方法】2012年7月から2013年7月までに大島眼科病院において、白内障術前検査時にオートケラトメータの角膜乱視が1.00D以上あり、角膜疾患や眼手術歴を有さない204例291眼(男性144眼、女性147眼)を対象とした。平均年齢67.5±13.9歳であった。角膜乱視の測定は、角膜形状解析装置(TMS-5)を用いて、角膜前面、後面の解析を行った。<br>【結果】角膜乱視量の平均は、前面乱視2.08±0.81D、後面乱視0.30±0.10Dであった。角膜前面乱視では加齢に伴い直乱視が減少し、倒乱視が増加した。角膜後面乱視については73.2%が倒乱視であり、どの年齢層でも倒乱視が大部分を占めたが、高齢の年齢層では直乱視、斜乱視の割合が増加した。角膜前面直乱視軸群は全症例が後面倒乱視であったが、前面倒乱視軸群では、後面倒乱視が47.1%であり角膜後面乱視軸の分布が異なっていた。また、角膜前面直乱視軸群は前面乱視量と後面乱視量に有意な相関を認めたが(r=0.673、p<0.01)、角膜前面倒乱視軸群では、前面乱視量と後面乱視量に相関を認めなかった。<br>【結論】角膜前面乱視の種類により、角膜後面乱視の特徴が異なるため、角膜形状解析装置や前眼部OCTを用いて後面乱視を十分に検討し、トーリック眼内レンズのモデルを検討する必要性が示唆された。

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