土壌細菌の遺伝生態研究の現状 : ダイズ根粒菌の実例をまじえて(第1部 基礎分野-分布・適応・多様性-,土壌微生物研究のパラダイム,シンポジウム)

書誌事項

タイトル別名
  • Progresses and Perspectives of Genetic Ecology of Soil Microbes(Paradigm of soil microbiological research,Symposium)
  • 土壌細菌の遺伝生態研究の現状--ダイズ根粒菌の実例をまじえて
  • ドジョウ サイキン ノ イデン セイタイ ケンキュウ ノ ゲンジョウ ダイズ コンリュウキン ノ ジツレイ オ マジエテ

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抄録

土壌細菌は地球レベルの物質循環や植物生育の上で大変重要な役割を果たしており,地球生態系の恒常性の維持に貢献している。本稿では,土着ダイズ根粒菌のDNAフィンガープリントを用いて,遺伝的多様性・風土性・ゲノムがシャッフルされたHRS株の遺伝生態研究について紹介を行った。土着ダイズ根粒菌も含めた土壌中の細菌の生活について細菌遺伝学やゲノム研究の最近の知見を踏まえて,(1)ゲノムの複製系と転写系の衝突,(2)オペロンの乱雑度と挿入配列,(3)非増殖条件による変異の誘発などについて考察を行った。今後,土壌微生物の分野でもゲノム研究,遺伝学分野,環境科学分野と連携し,総合性をもった研究が必要ではないだろうか。

収録刊行物

  • 土と微生物

    土と微生物 54 (2), 121-127, 2000

    日本土壌微生物学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (21)*注記

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