畑水稲の連作障害について(第15号)
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- 久保田 勝
- 新潟農試
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説明
畑水稲の連体障害について,原因の推定と実態調査を行い,障害原因の簡易な判定法について検討した。1) 線虫は,土壌中の密度が低いこと,障害発生時期との関連がないこと,イネシストセンチユウが検出されないことなど,障害との関連が認められなかった。2) 細菌と連作障害の関係は見出せなかったが,連作水稲の根圏・根面では放線菌数が減少傾向を示し,逆に糸状菌数が増加し,障害発生時期と一致した。3) 連作土壌を嫌気培養して水稲を作付けした結果,生育推移と糸状菌数が対応した。4) 連作障害の簡易な判定方法として,植物の暗所栽培法について検討したが,この方法は微生物的要因に基づく生育障害の判定に適切なことがわかった。5) この方法により,新潟・茨城・鹿児島県下の畑水稲の連作障害について検討した結果,新潟は糸状菌,茨城は糸状菌と線虫,鹿児島は線虫がそれぞれ主要因になっているものと推定した。
収録刊行物
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- 土と微生物
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土と微生物 15.16 (0), 1-11, 1974
日本土壌微生物学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204254031232
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- NII論文ID
- 110009467511
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- ISSN
- 21896518
- 09122184
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可