岐阜県上宝村福地の石炭系およびペルム系から産出した軟骨魚類の歯化石

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タイトル別名
  • The chondrichthyan tooth remains from the Carboniferous and Permian of Fukuji, Gifu Prefecture, central Japan
  • ギフケン カミタカラムラ フクジ ノ セキタンケイ オヨビ ペルムケイ カラ サンシュツ シタ ナンコツギョルイ ノ ハカセキ

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抄録

岐阜県吉城郡上宝村福地の水洞谷および一ノ谷において,上部石炭系一ノ谷層および下部ペルム系水屋ヶ谷層から軟骨魚類の歯化石14標本を記載した.一ノ谷層のFusulinella-Fusulina帯下部(Moscovian下部)またはFusulinella-Fusulina帯上部(Moscovian上部)の灰色石灰岩からは,板鰓類のCladodus sp. indet.1,2,3,4の歯,Agassizodus sp. indet.の側歯,ペタロドゥス類のPetalodus allegheniensis Leidyの正中歯,Janassa sp. indet.1,2の歯,コクリオドゥス類Poecilodus sp. indet., Cyrtonodus fukijiensis n. sp., C. brevis n. sp., C. nishioi n. sp., Chocliodontidae gen. et sp. indet.の歯板の13標本が産出している.このうち,C. nishioiの1標本が一ノ谷において,他の12標本が水洞谷入り口で発見されている.また,同じ水洞谷入り口において,下部ペルム系水屋ヶ谷層のPseudoshwagerina帯(Asselian)の灰緑色石灰岩から,Petalodus acuminatus (Agassiz)の歯の1標本が採集されている.本論文は,わが国の石炭紀後期とペルム紀前期の地層からの軟骨魚類化石の最初の報告であり,今後さらに,多数の古生代魚類化石が日本の各地から発見されることが期待される.

収録刊行物

  • 地球科学

    地球科学 58 (4), 215-228, 2004

    地学団体研究会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (34)*注記

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