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- 佐藤 隆春
- 大阪府立三国丘高校定時制
書誌事項
- タイトル別名
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- Omine and Odai Cauldrons -Arcuate and semicircular faults, dike swarms and collapse structure in the central area of the Kii Mountains, Southwest Japan-
- オオミネ オオダイ コールドロン キイサンチ チュウオウブ ニ ミラレル コジョウ オヨビ ハンエンケイ ノ ダンソウ ガンミャクグン ト カンボツ コウゾウ
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説明
紀伊山地中央部の秩父帯は大峯-大台スラストで四万十帯の構造的上位にある.大峯-大台スラストは弧状および半円形断層で変位している.秩父帯は東西幅30km以上の弧状断層および直径15km以上の半円形断層の内側にみられる.両断層は同心円状の形状を示す.安山岩と安山岩-石英斑岩複合岩脈からなる弧状岩脈群が弧状断層の内側に貫入している.半円形断層の外側に並行して火砕岩岩脈群が貫入する.中生界(秩父・四万十帯)は両断層と火砕岩岩脈群の内側が数百m陥没する.これを大峯・大台コールドロンと命名する.前者は弧状断層で囲まれる.後者は半円形断層と火砕岩岩脈群で囲まれている.これらの特徴はコールドロンが連続して形成された二重のコールドロンであることを示す.コールドロンにともなわれる岩脈群の放射年代はこれらが中期中新世に形成されたことを示す.大峯・大台コールドロンの形成機構は大量の火砕岩の噴出によるピストンシリンダータイプの陥没と考えられ,特に大台コールドロンはトラップドアタイプの陥没と考えられる.紀伊山地中央部の秩父帯はこれらのコールドロンの内側に残存する中生界である.紀伊山地の隆起と侵食により,これらのコールドロンから噴出したカルデラ充填火砕岩層はコールドロンの周囲には残っておらず,カルデラ床を構成していた中生界が露出するにいたった.
収録刊行物
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- 地球科学
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地球科学 60 (5), 403-413, 2006
地学団体研究会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204265721600
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- NII論文ID
- 110006152357
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- NII書誌ID
- AN00141269
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- ISSN
- 21897212
- 03666611
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- NDL書誌ID
- 8535976
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可