日本列島及びシホテアリン南部におけるジュラ紀中期~白亜紀最前期の砂岩の比較(<特集>日本海拡大前の東アジアの地体構造-その2-)

書誌事項

タイトル別名
  • Comparison of the Middle Jurassic to earliest Cretaceous sandstones from the Japanese Islands and South Sikhote-Alin(<Special issue>Geotectonic framework of eastern Asia before the opening of the Japan Sea-Part 2-)
  • Comparison of the Middle Jurassic to earliest Cretaceous sandstones from the Japanese Islands and South Sikhote-Alin

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説明

日本列島とシホテアリン南部に分布する,ジュラ紀中世後期〜白亜紀最前期の付加体と汽水〜浅海成の各砂岩について,今回採取した試料と過去に公表されたデータに基づいてモード組成と化学組成を再検討した.その結果,領石タイプの植物群(高温・乾燥環境)を産出する南部北上・阿武隈帯の砂岩は,石英アレナイト(オーソコーツァイト)を含むような石英質砂岩から石英長石質砂岩が多く,安定大陸内部から大陸縁辺を起源とする.また,この砂岩は,西南日本内帯,北部北上の安家-田野畑帯,渡島帯,シホテアリン東部のTaukha terraneに分布する付加体砂岩と類似性が認められる.一方,手取植物群(温暖・適湿環境)を産出する飛騨帯・飛騨外縁帯の砂岩はアルコース砂岩で代表されるような石英長石質砂岩で,活動的な大陸縁辺の砂岩である.また,この砂岩は,西南日本外帯およびシホテアリン西部のSamarka terraneの付加体の砂岩に類似性が認められる.付加体砂岩と汽水〜浅海成の各砂岩にはおよその対応関係が認められ,砂岩のモード組成や化学組成が日本海拡大前の古地理復元に重要であることが明らかとなった.

収録刊行物

  • 地球科学

    地球科学 55 (5), 293-306, 2001

    地学団体研究会

参考文献 (50)*注記

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