膠芽腫における長鎖非翻訳RNAとエピゲノム制御異常

  • 出口 彰一
    名古屋市立大学 大学院医学研究科 遺伝子制御学分野
  • 近藤 豊
    名古屋市立大学 大学院医学研究科 遺伝子制御学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Dysregulation of epigenetics and long non-coding RNA in glioblastoma
  • コウガ シュ ニ オケル チョウサ ヒホンヤク RNA ト エピゲノム セイギョ イジョウ

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抄録

膠芽腫は最も予後不良な悪性脳腫瘍のひとつである.膠芽腫を含む多くのがんでは,遺伝子変異などのゲノム異常やエピゲノム異常が蓄積してがんの病態形成に寄与している.特にエピゲノム異常はがんの動的な変化に関与しており,これからのがん治療を考える上で重要な治療標的となる.エピゲノム異常にはこれまでによく知られているDNAのメチル化異常やヒストン修飾異常にくわえて非翻訳RNAがエピゲノム異常の形成に関与していることが最近明らかになってきた.本稿では膠芽腫におけるエピゲノム異常,特に長鎖非翻訳RNA(lncRNA)に関して研究の現況と将来への展望について述べる.

収録刊行物

  • 日本薬理学雑誌

    日本薬理学雑誌 147 (6), 357-361, 2016

    公益社団法人 日本薬理学会

参考文献 (24)*注記

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