ターニングポイントを迎えた肺高血圧症の薬物治療

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タイトル別名
  • Pharmacological treatment of pulmonary hypertension at a turning point
  • ターニングポイント オ ムカエタ ハイ コウケツアツショウ ノ ヤクブツ チリョウ

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抄録

肺高血圧症は,肺動脈圧の異常な上昇を認める病態の総称であり,一般には,安静臥位での平均肺動脈圧が25 mmHgを超えるような場合に肺高血圧症と診断される.臨床的には,肺動脈性肺高血圧症,左心疾患に伴う肺高血圧症,肺疾患や低酸素症に伴う肺高血圧症,慢性血栓塞栓性肺高血圧症,その他の肺高血圧症に5分類される.なかでも肺動脈性肺高血圧症(pulmonary arterial hypertension:PAH)は慢性進行性の肺血管増殖を特徴とし,極めて不良な予後経過をたどる難治性疾患と考えられてきた.しかし,プロスタサイクリン製剤,エンドセリン受容体拮抗薬,ホスホジエステラーゼ(PDE)5阻害薬などの登場により,その薬物治療は飛躍的な進歩をとげ,患者の予後は大きく改善している.本稿では,ターニングポイントを迎えたPAH治療の現状を紹介する.

収録刊行物

  • 日本薬理学雑誌

    日本薬理学雑誌 143 (4), 165-172, 2014

    公益社団法人 日本薬理学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (13)*注記

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