『IL-6 の多様な作用』 自己免疫性疾患および炎症性疾患における IL-6 の意義

  • 橋詰 美里
    中外製薬株式会社 富士御殿場研究所 育薬研究部
  • 大杉 義征
    中外製薬株式会社 富士御殿場研究所 育薬研究部 一橋大学 イノベーション研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • IL-6 as a target in autoimmune disease and inflammation
  • IL-6 ノ タヨウ ナ サヨウ : ジコ メンエキセイ シッカン オヨビ エンショウセイ シッカン ニ オケル IL-6 ノ イギ

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説明

インターロイキン- 6(IL- 6)は1986 年に活性化B 細胞を抗体産生細胞に分化させるサイトカインとして見出された.その後の研究によりIL- 6 は多彩な生物活性を有することが明らかとなっており,炎症反応においても中心的な役割を果たしていることが示されている.また,IL- 6 は関節リウマチ(RA)患者の血流中や滑液中に高濃度に存在し,IL- 6 濃度と病態の活動性が相関すること,IL- 6 の生物活性でRA 患者に見られる多くの症状(急性期タンパク産生,パンヌス形成,関節破壊,貧血など)が説明できることから,IL- 6 がRA の病態において中心的な役割を果たしている可能性が示唆された.本論文では,自己免疫性疾患および炎症疾患におけるIL- 6 の役割を概説する.

収録刊行物

  • 日本薬理学雑誌

    日本薬理学雑誌 144 (4), 172-177, 2014

    公益社団法人 日本薬理学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (77)*注記

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