米ぬか土壌表面処理による水田雑草の抑草効果

  • 中井 譲
    滋賀県農業技術振興センター 現在,滋賀県高島農業農村振興事務所
  • 鳥塚 智
    滋賀県農業技術振興センター

書誌事項

タイトル別名
  • Inhibitive effect of rice bran treatment of soil surface on paddy-field weeds
  • コメヌカ ドジョウ ヒョウメン ショリ ニ ヨル スイデン ザッソウ ノ ヨクソウ コウカ

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説明

米ぬか土壌表面処理による水田雑草の抑草効果とともに,水稲苗の活着に及ぼす影響を明らかにするため,代かき翌日に移植し,代かき2日後に無洗米製造工程で粒状に成形された米ぬかにより土壌表面処理を行った。米ぬか土壌表面処理後の酸化還元電位は,処理量が多いほど速やかに低下し,処理区ではコナギとイヌホタルイを除いて他の水田雑草の残草がほとんど見られなかった。コナギとイヌホタルイが残草した理由としては,米ぬか土壌表面処理によって土壌還元が発達した条件下でも,発芽が抑制されなかったためと考えられる。また,コナギは処理量に応じて株数,生体重ともに少なくなったが,イヌホタルイは米ぬか土壌表面処理によって個体当たり生体重の低下傾向が見られたものの,株数の減少は認められなかった。これは,米ぬか土壌表面処理によるイヌホタルイの発芽や発根の阻害程度がコナギより軽いためと推察される。さらに,葉齢の進んだ充実度の高い水稲苗は,土壌還元の発達した条件下における適応力が高いため,</b>米ぬか土壌表面処理による活着不良を回避できた。

収録刊行物

  • 雑草研究

    雑草研究 54 (4), 233-238, 2009

    日本雑草学会

被引用文献 (12)*注記

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参考文献 (8)*注記

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