群馬県稲麦二毛作地帯における水稲育苗箱全量基肥栽培のプール育苗法に関する検討

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タイトル別名
  • Studies on the Single Whole Basal Fertilizer Application to the Nursery Box for Paddy Rice in Rice-Wheat Double Cropping Area in Gunma Prefecture
  • グンマケン イネムギ 2モウサク チタイ ニ オケル スイトウ イクビョウバコ ゼンリョウ キヒ サイバイ ノ プール イクビョウホウ ニ カンスル ケントウ

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抄録

群馬県稲麦二毛作地帯への水稲育苗箱全量施肥栽培導入のための育苗法について検討した. 育苗は, 県下で普及しているプール育苗によって実施した. 水稲箱育苗全量基肥専用肥料「苗箱まかせ」(N400-100とNK301-100の2種類)を供試し, 育苗期間は20~22日とした. 育苗時期, 肥料の種類, 育苗箱内の施肥位置, 覆土の種類, 播種量について3年間試験を実施した. その結果, 4月育苗は問題なかったが, 5~6月育苗は育苗期間後半に肥料の過度の溶出が始まりやすく, 苗は伸長し, 苗マット強度も低下する傾向がみられた. 肥料の種類及び施肥位置は, 苗の生育にほとんど影響を及ぼさなかった. 供試した覆土資材中, 粒状培土は苗の出芽, 生育に問題はなかった. 一方, 粒状熔性燐肥ではほとんど出芽しなかった. 砂状熔成燐肥も生育障害や苗マット強度の低下が発生しやすく, 実用上問題があった. 粒状培土による覆土で発生する比較的軽度の苗マット強度低下であれば, 播種量の増加で問題を解決することができ, 移植作業上支障のない育苗が可能であった. 以上の結果から, 群馬県稲麦二毛作地帯においても育苗箱全量施肥栽培技術の導入が可能であることが示された.

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