短穂性の発酵粗飼料用イネ品種「たちあやか」の総籾数におよぼす施肥法の影響

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タイトル別名
  • Effect of Fertilization on the Spikelet Number in “Tachiayaka”, a Rice (<i>Oryza sativa</i> L.) Cultivar with a Short Panicle for Whole-Crop Silage Use
  • タンスイセイ ノ ハッコウソシリョウヨウ イネ ヒンシュ 「 タチ アヤカ 」 ノ ソウ モミスウ ニ オヨボス セヒホウ ノ エイキョウ

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抄録

<p>短穂性の稲発酵粗飼料品種である,「たちあやか」と「たちすずか」は,牛の体内で消化率が低い籾の割合が低いことから,畜産農家から飼料としての評価が高く,普及が拡大しているが,栽培上では,採種効率が低いことが問題となっている.「たちすずか」では,幼穂形成期の窒素施用の有無や晩植などにより精籾重が向上するが,「たちあやか」においては,作期や肥培管理の差異が,種子の生産性に及ぼす影響について明らかとなっていない.そこで施肥法に着目し,2014年と2015年に総窒素施用量と幼穂形成期の穂肥窒素量が,「たちあやか」の収量構成要素におよぼす影響を調査した.その結果,施肥法が穂数および比重選歩合におよぼす影響は認められなかったが,総窒素のうち基肥よりも穂肥の施用量が多い条件で一穂籾数が有意に多くなり,これに対応して総籾数も増加した.すなわち,「たちあやか」の採種栽培においては,「たちすずか」と同様に,基肥を少なく,穂肥を多く施用し,一穂籾数を増加させることが重要と考えられた.しかし,「たちあやか」の場合,窒素施用量が10 g m–2より多い穂肥では,遅れ穂が発生する場合がみられた.</p>

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