木材保存剤に用いられている4種のトリアゾール化合物の高速液体クロマトグラフィーによる定量分析<br>-ODS カラムおよびSPE カートリッジの違いが及ぼす影響-

  • 宮内 輝久
    地方独立行政法人 北海道立総合研究機構 林産試験場

書誌事項

タイトル別名
  • Quantitative determinations of four triazoles used in wood preservatives by high-performance liquid chromatograph <br>-effects of differences in selected ODS columns and SPE cartridges-
  • 木材保存剤に用いられている4種のトリアゾール化合物の高速液体クロマトグラフィーによる定量分析 : ODSカラムおよびSPEカートリッジの違いが及ぼす影響
  • モクザイ ホゾンザイ ニ モチイラレテ イル 4シュ ノ トリアゾール カゴウブツ ノ コウソク エキタイ クロマトグラフィー ニ ヨル テイリョウ ブンセキ : ODS カラム オヨビ SPE カートリッジ ノ チガイ ガ オヨボス エイキョウ
  • Quantitative determinations of four triazoles used in wood preservatives by high-performance liquid chromatograph -effects of differences in selected ODS columns and SPE cartridges-

この論文をさがす

説明

木材保存剤の有効成分として用いられているトリアゾール化合物であるシプロコナゾール,テブコナゾール,ヘキサコナゾール,プロピコナゾールの高速液体クロマトグラフィーを用いた定量分析について検討した。3種類のODSカラムを用いてこれらトリアゾール化合物を分析したところ,いずれのカラムにおいても4つのトリアゾール化合物がベースライン分離された。また,用いたカラムのうち2種類では,プロピコナゾールのピークが変形していたが,これはジアスレテオマーが分離されていることによると考えられた。スギ,トドマツ,カラマツ,ヒノキ,ベイマツおよびベイツガ心材をメタノールで抽出した溶液をHPLC分析した結果と4種類のトリアゾール化合物の結果を比較したところ,木材成分による妨害のため正確な定量分析が不可能であることが確認された。妨害となる木材成分を除去する方法として,ポリマーベースの陽イオン交換体を担体とする3種類のカートリッジを用いて固相抽出法を試みた。用いたカートリッジのうち1種類でプロピコナゾールの回収率が低くなることが確認されたが,その他の場合はいずれも良好な回収率が得られ,木材成分による妨害を除去する方法として使用できることが確認された。

収録刊行物

  • 木材保存

    木材保存 39 (6), 291-298, 2013

    公益社団法人 日本木材保存協会

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ