トリグリシジルイソシアヌレート(TGIC,Tepic)による職業性接触皮膚炎

書誌事項

タイトル別名
  • Occupational contact allergy to triglycidyl isocyanurate(TGIC, Tepic).

説明

粉末塗料原料であるTGICの製造工場で作業をした3例(26歳, 38歳および40歳の男子)において, 顔面, 両手にそう痒性紅色皮疹を生じた。職業性接触皮膚炎を疑い貼布試験を行つたところ, 2, 1, 0.5, 0.1%TGIC(ワセリン基剤)に対し陽性反応を示した。健常人対照10例で行つた同濃度の貼布試験はすべて陰性であつた。以上よりTGICによるアレルギー性接触皮膚炎と診断した。いずれの例もTGICとの接触を避けた後, 1∼15ヵ月にわたり皮疹が持続し, その後に消退した点が特徴的であつた。TGICはエピクロヒドリンとイソシアヌール酸から製造されるエポキシ化合物の1種であるが, エポキシレジンとは交差反応性を示さなかつた。さらに本剤の抗腫瘍剤としての応用の報告がみられ, 注意を要すると考えた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 52 (5), 949-953, 1990

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (2)*注記

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キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390001204294984704
  • NII論文ID
    130004473599
  • DOI
    10.2336/nishinihonhifu.52.949
  • ISSN
    18804047
    03869784
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • Crossref
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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