書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Penile Cancer which Proved to be Intractable to its Initial Treatment.
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説明
45歳の男性。生来, 仮性包茎であった。初診時に陰茎亀頭部に疼痛を伴った境界明瞭で光沢のある紅色局面が認められ, 臨床的にQueyrat紅色肥厚症が疑われた。病理組織学的には明らかな悪性像はみられなかった。1年後に陰茎癌に進展した。陰茎癌と診断した時点でのTNM分類はT1N0M0, Jackson分類ではstage I, 病理組織学的には分化型有棘細胞癌であった。当初, 患者のQOL(quality of life)を考慮し, 化学療法, 放射線療法を併用した保存的治療を行った。治療終了2ヵ月後, 亀頭部の発赤, 疼痛が持続し, 病理像では表皮内癌の所見と, 一部真皮への腫瘍細胞浸潤を疑う所見を認め, 最終的に陰茎部分切断術を施行した。陰茎癌は臨床的に乳頭増殖型の場合, 特にlow stageの症例では放射線治療を含めた保存療法の適応がある。放射線治療を行う場合, 包皮への過照射を予防するため, 包茎合併例では仮性包茎であっても治療前に環状切除術を行う必要がある。
収録刊行物
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- 西日本皮膚科
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西日本皮膚科 59 (4), 582-585, 1997
日本皮膚科学会西部支部
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204297785344
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- NII論文ID
- 130004474338
- 10019106693
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- NII書誌ID
- AN00183881
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- ISSN
- 18804047
- 03869784
- http://id.crossref.org/issn/03869784
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可