フラジオマイシン含有軟膏が原因と考えた両側感音難聴の2例

書誌事項

タイトル別名
  • Perceptive Deafness by Fradiomycin Ointment in Two Burned Patients

この論文をさがす

説明

フラジオマイシン(FRM)含有軟膏の大量使用が原因と考えられた両側感音難聴の2例を報告した。症例1は53才男子。たきびの火が着衣に引火し, 体表面積の70%(III度55%)の熱傷を受け, FRM含有軟膏を外用して総計38.5kgを使用した。外用開始約4ヵ月後より耳鳴の訴えがあり, 聴力検査で高音障害型の両側感音難聴を指摘された。症例2は18才男子。ガソリンの爆発で, 体表面積の70%のIII度熱傷を受け, 受傷後4週目頃より, FRM含有軟膏を外用し総計48kgを使用した。外用開始, 約5ヵ月後より耳鳴を訴え, 聴力検査で高音障害型の両側感音難聴を指摘された。2症例とも難聴は外用剤中止後も徐々に進行し, 約1年でほぼ全聾状態となつた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 48 (5), 892-896, 1986

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (4)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ