足底のDiscoid Lupus Erythematosus皮疹上に生じたSquamous Cell Carcinomaの1例

  • 横山 洋子
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学分野
  • 小川 文秀
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学分野
  • 小村 一浩
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学分野
  • 武石 恵美子
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学分野
  • 佐藤 伸一
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚病態学分野

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Squamous Cell Carcinoma Arising from Discoid Lupus Erythematosus on the Sole
  • 症例 足底のDiscoid Lupus Erythematosus皮疹上に生じたSquamous Cell Carcinomaの1例
  • ショウレイ ソクテイ ノ Discoid Lupus Erythematosus ヒシンジョウ ニ ショウジタ Squamous Cell Carcinoma ノ 1レイ

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説明

47歳,男性,土地家屋調査士。初診の10年前より両踵部と口唇に角化性紅斑が出現し,9ヵ月前より右踵部に潰瘍を認めるようになった。右踵部は皮膚生検にて細胞間橋を有する角化傾向のある異型細胞の増殖を認めsquamous cell carcinoma(SCC)と診断し,10mmマージンで切除を行った。左踵部と口唇は表皮基底層の液状変性と真皮のリンパ球浸潤よりdiscoid lupus erythematosus(DLE)と診断し,右踵部のSCCはDLEから発症したと考えた。DLE皮疹上に生じたSCCの報告例は露光部に生じたものが圧倒的に多く,その発生には紫外線の影響が大きいとされる。自験例は非露光部に生じており,紫外線の影響は少ないと考えられた。しかし,SCCの発症因子には瘢痕と慢性炎症も知られており,自験例ではDLEによる慢性炎症と職業上歩行時間が長いことによる慢性刺激の繰り返しが発症に関与していると考えた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 70 (1), 23-26, 2008

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (13)*注記

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