LKF-A製剤の男性型脱毛症に対する臨床評価試験

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical evaluation test of LKF-A preparation on male pattern alopecia.

この論文をさがす

抄録

養毛剤LKF-A(ペンタデカン酸グリセリド4%, 酢酸dl-α-トコフェロール0.2%, ビオチン0.03%, イソプロピルメチルフェノール0.1%を含むエタノール製剤)の男性型脱毛症に対する有効性を評価するために, 16週間の臨床評価試験を実施した。本試験は比較対照薬として, LKF-A製剤からペンタデカン酸グリセリドだけを除いた薬剤を用い, LKF-A群127症例, 対照薬群126症例を対象とした二群比較の二重盲検法により実施した。この結果, 毛髪所見(抜け毛の減少, うぶ毛の発生, 毛の質の変化)において, LKF-Aは対照薬に比べ有効性が高く, これらを基礎とした改善度評価においてLKF-Aの優れた有効性が認められた。また, LKF-A群, 対照薬群とも全試験期間中, 副作用は1症例も認められず, 一般臨床検査においても, 両薬剤に起因すると考えられる異常値は認められなかつた。そして, 有効性および副作用の両面から有用性を試験終了時に最終総合評価として評価した。この結果, LKF-Aの有用率は72.4%, これに対し対照薬は41.3%であり, 群間に有意な差(P<0.01)が認められた。さらに, 洗髪時の抜け毛量に着目し, 試験前, 中間時, 終了時に各々洗髪時に抜ける毛を採取·測定した結果, LKF-Aは対照薬に比べ抜け毛量を減少させることが明らかにされた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 48 (4), 738-748, 1986

    日本皮膚科学会西部支部

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報

問題の指摘

ページトップへ