Lichen Planus‐like Keratosisの5例

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タイトル別名
  • Five Cases of Lichen Planus-like Keratosis.

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Lichen planus-like keratosisの5例(70歳の女性, 43歳の男性, 55歳の女性, 76歳の男性, 60歳の女性)を報告した。1例を除き, いずれも先行する露光部色素斑にそう痒を伴う隆起性病変を生じたもので臨床像は老人性角化腫あるいは脂漏性角化症に類似した。病理組織学的には基底層の液状変性, 表皮内異常角化細胞, 真皮上層の帯状または斑状のリンパ球浸潤などのlichenoid tissue reactionを示した。浸潤する小円形細胞を検討したところ, その大部分はTリンパ球で, これらを60歳の女性例で検討したところCD4, CD8の発現が同程度認められた。また病変部表皮のケラチノサイトはHLA-DRおよびintercellular adhesion moiecule-1(ICAM-1)を強く発現していた。これらの所見と一部の症例で自然消退傾向がみられたことより本症の発症や治癒過程には細胞性免疫による排除機構が密接に関与していると思われた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 57 (5), 948-952, 1995

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (22)*注記

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