白血性細網症

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タイトル別名
  • Leukemic Reticulosis
  • ハッケツセイ サイモウショウ

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抄録

皮膚原発性と考えられる白血性細網症の55才男子例を報告し, 鑑別診断について考察した。皮疹は紅色丘疹ないし浸潤性融合局面が下腿を除くほぼ全身性に認められるが腫瘤状の増殖はない。肝脾腫をともない, 末梢血液中の白血球数は約50,000/mm3に増加し, 異常細胞は分画中50.4%を占めた。組織学的には細網細胞が真皮から皮下脂肪組織にびまん性に増殖するが, 腫瘤状の増殖, 附属器組織への破壊性浸潤像はなかつた。リンパ節および骨髄は基本構造は保たれており, 異常細胞の浸潤も認められた。皮疹がリンパ節腫大に先行し, 脾腫も軽度であり, 骨髄中の異常細胞の占める割合は23.8%と低いことから, 皮膚原発性の白血性細網症と考えた。全経過は5ヵ月であつた。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 39 (6), 892-897, 1977

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (8)*注記

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