書誌事項
- タイトル別名
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- Annular Erythema Induced by Tick Bites due to 183 Larvae of <i>Amblyomma testudinarium</i>
- 症例 183カ所のタカサゴキララマダニ刺症後に環状紅斑を続発した1例
- ショウレイ 183カショ ノ タカサゴキララマダニシショウ ゴ ニ カンジョウコウ ハン オ ゾクハツ シタ 1レイ
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説明
<p>77 歳の女性。福岡市内の山に行き,その 4 日後に左前腕に瘙痒を伴う小紅斑が出現した。次第に全身に同様の皮疹が出現してきたため近医皮膚科を受診しマダニ刺症と診断され当科を受診した。全身に 183 カ所の皮疹を認め,その内の 31 カ所に虫体を確認できた。虫体の肉眼的所見よりタカサゴキララマダニ幼虫と同定した。瘙痒以外に発熱などの全身症状はなく,ミノサイクリン 100 mg/日,レボセチリジン5 mg/日の内服とジフルコルトロン吉草酸エステルクリームの外用を開始した。第 7 病日に刺咬部位の一部に環状紅斑が出現した。ライム病の遊走性紅斑に類似しており血清中のボレリア抗体を検査したが IgM,IgG 抗体ともに陰性であった。皮疹は前述の内服と外用で消退した。タカサゴキララマダニやシュルツェマダニによるマダニ刺症で,ライム病様の環状紅斑が出現するがボレリア感染を確認できない症例が散見され,tick-associated rashillness(TARI)という疾患概念が提唱されており,自験例もこれに矛盾しないと考えた。また下腿の脂漏性角化症内にも虫体がみられ,9 カ月後に同部が急激に増大した。過去の報告も併せてマダニ刺症の際は脂漏性角化症など角化性病変内も注意深く観察する必要があると考えた。</p>
収録刊行物
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- 西日本皮膚科
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西日本皮膚科 79 (4), 349-352, 2017
日本皮膚科学会西部支部
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204302283136
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- NII論文ID
- 130006083312
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- NII書誌ID
- AN00183881
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- ISSN
- 18804047
- 03869784
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- NDL書誌ID
- 028498141
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可