診断に苦慮した <i>Trichophyton tonsurans</i> による 集簇性毛包炎型体部白癬の小児例

書誌事項

タイトル別名
  • A Diagnostically Challenging Adolescent Case of Tinea Corporis Showing Multiple Aggregated Folliculitis Caused by <i>Trichophyton tonsurans</i>
  • 症例 診断に苦慮したTrichophyton tonsuransによる集簇性毛包炎型体部白癬の小児例
  • ショウレイ シンダン ニ クリョ シタ Trichophyton tonsurans ニ ヨル シュウゾクセイモウ ホウエンガタタイブ ハクセン ノ ショウニレイ

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抄録

<p>12 歳の男児,サッカー部に所属している。2015 年 5 月より左膝に瘙痒を伴う紅斑が出現し,近医で苛性カリ鏡検法 (KOH 検査) にて陰性であり,ステロイド外用加療で改善がなく,同年 6 月に当科を受診した。左膝に 6 × 5 cm の角化性紅斑がみられ,再度表面の鱗屑で KOH 検査を施行したが陰性であった。 しかし毛包を含む皮膚組織での真菌培養検査にて真菌の発育がみられ,同菌株を用いた遺伝子解析で DNA 塩基配列が標準 Trichophyton tonsurans(T. tonsurans) 株と 100%一致し,T. tonsurans による体部白癬と確定診断した。T. tonsurans による体部白癬は,これまでにも報告はあるが稀であり,その臨床像は多彩である。確定診断には組織培養を含めた徹底した精査が必要であると考えた。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 79 (4), 376-380, 2017

    日本皮膚科学会西部支部

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