タクロリムス軟膏が奏効した好酸球性膿疱性毛包炎の1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Eosinophilic Pustular Folliculitis Successfully Treated with Tacrolimus Ointment
  • 症例 タクロリムス軟膏が奏効した好酸球性膿疱性毛包炎の1例
  • ショウレイ タクロリムス ナンコウ ガ ソウコウ シタ コウサンキュウセイ ノウホウセイモウ ホウエン ノ 1レイ

この論文をさがす

抄録

43歳,女性。初診の3ヵ月前より左頬部にそう痒を伴う紅斑局面が出現した。近医にて抗アレルギー薬の内服やステロイド外用を行ったが効果なく,プレドニゾロン15mg/日の内服で改善した。しかし,満月様顔貌の副作用が出現したため中止したところ,症状が再燃したため,当科紹介となった。左頬部より皮膚生検を行い,病理組織学的に脂腺,毛包周囲に好酸球を伴う炎症細胞浸潤が認められ,好酸球性膿疱性毛包炎と診断した。末梢血白血球数5200/μl,好酸球数8.3%と末梢血好酸球増多を伴っていた。0.1%タクロリムス軟膏外用を開始し,約2週間後に紅斑は消退し,1ヵ月後も再燃は認められなかった。本邦で本疾患におけるタクロリムス軟膏の奏効例は,これまでに本症例をあわせて16例報告されており,タクロリムス軟膏の外用は,好酸球性膿疱性毛包炎に有効な治療法の一つと考える。

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 74 (3), 243-247, 2012

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (9)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ